平安塩野義有限公司は、塩野義製薬の世界トップクラスの研究開発活動をベースに生み出された医薬品シーズ、製品および技術の開発を進めています。
塩野義製薬の研究機能の中枢となる医薬研究センター[*1]では、開発候補品の充実、ならびに臨床試験の成功確率の向上を目指した活動を精力的に行っています。超高齢社会における医療ニーズ(健康寿命延伸・生産的活動への復帰)を見据え、塩野義製薬の強みである感染症領域と疼痛・CNS領域を重点領域とし、革新的な医薬品を創出しています。
塩野義製薬の開発活動におきましては、新規化合物の迅速な前期臨床試験の遂行、及び確実な臨床POC[*2]の獲得に加え、自らグローバルで臨床試験を実施する経験を蓄積することで、生産性の高い開発基盤を構築しました。その結果、多数の自社創製医薬品の承認を日米欧にて取得しております。
平安塩野義有限公司は、以上のような塩野義製薬の経験を活かして、一層効率的かつ迅速な新薬開発を進めることにより、患者様に必要とされる医薬品を早期に中国およびその他のアジア市場に提供できるよう、努めてまいります。
※1 Shionogi Pharmaceutical Research Center、略称:SPRC「スパーク」
※2 「Proof of Concept」の略語:当該疾患の治療薬として、その化合物のコンセプト(作用部位や作用機序)が有効性や安全性を含めて妥当かどうかを臨床試験で証明すること
塩野義製薬株式会社(以下:塩野義製薬)と中国平安保険(集団)股份有限公司(以下:中国平安)は、医療・ヘルスケア分野における強力なコラポレーション・戦略提携に合意の上、平安塩野義有限公司(以下:平安塩野義)を2020年11月に上海で設立しました。
世界一体化とともに、感染症パンデミックへの対応が、世界的課題となっています。また、近年、中国経済は飛躍的に成長する一方、高齢化などの社会問題も顕在化し、人々の生活や健康への関心の高まりも相まって、医療・ヘルスケアニーズは急激に変化しています。平安塩野義は、これらの医療・ヘルスケアニーズにお応えすべく、塩野義製薬が長年培ってきたノウハウ(疾患に対する洞察力、創薬力など)や、中国平安が保有するヘルスケアデータやオンライン診療プラットフォーム、AI技術を掛け合わせた新たなビジネスモデルで、様々な環境変化に柔軟に対処します。そして、HaaS(Healthcare as a Service)創造企業として、また、ヘルスケアサービスプロバイダーとして、「医療・ヘルスケアニーズの変遷にお応えできるように、卓越のソリューションを提供し続ける」ことで、未来のヘルスケアの姿を社会に提示したいと考えています。