平安塩野義有限公司(本社:中国上海、董事長:吉田達守、以下「平安塩野義」または「当社」)は、
上海医薬集団股份有限公司(本社:中国上海、執行董事兼总裁:左敏、以下「上海医薬」)の子会社である、上薬控股有限公司(本社:中国上海、総経理:李永忠:、以下「上薬控股」)と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬エンシトレルビル フマル酸(開発番号:S-217622)についての国内における輸入・流通契約を締結しましたので、お知らせいたします。
平安塩野義は、親会社である塩野義製薬株式会社(以下「塩野義製薬」)にて創製された新薬をはじめ、新規ヘルスケアサービスや良質なジェネリック医薬品など、様々なヘルスケアソリューションを中国の皆様にお届けし、良質な健康と暮らしを提供し続けるべく事業を展開しています。上海医薬は、上海と香港の証券取引所に上場している大手製薬グループで、中核事業として医薬品の研究開発、製造、流通、小売の4つの事業を展開しています。上薬控股は上海医薬の子会社で、医薬品の流通に特化した企業です。全国30,000以上の医療機関をカバーする流通ネットワークにより医薬品流通業界をリードしています。
平安塩野義は、既にエンシトレルビルの新薬承認申請に向けて、中国国家薬品監督管理局(National Medical Products Administration) 薬品審評中心(Center for Drug Evaluation; 以下「CDE」)へ資料の提出を開始しており1、塩野義製薬による2022年11月22日の日本国内での製造販売承認取得を受け2、引き続きCDEとの緊密なコミュニケーションを継続しております。今回の輸入・流通契約に基づき、上薬控股は、製造販売承認取得後のエンシトレルビルの独占的な中国国内への輸入と卸への販売を担います。中国におけるエンシトレルビルの製造販売承認が得られ次第、両社が協力し一日も早く安定供給を実現することで、中国におけるCOVID-19治療に貢献できるよう協業を推進してまいります。
また今回の契約締結に伴い、平安塩野義と上海医薬グループは、新薬の輸入とともに国内での流通・製造や、ジェネリック医薬品の販売ネットワークの拡大、市場カバー率の向上など、様々な協業について、協議を進めてまいります。両社が協力して中国の皆様により良いヘルスケアサービスをお届けできるよう、検討・協議を進めてまいります。
【エンシトレルビル フマル酸について】
COVID-19治療薬であるエンシトレルビル(開発番号:S-217622)は、北海道大学と塩野義製薬の共同研究から創製された3CLプロテアーゼ阻害薬です。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は3CLプロテアーゼというウイルスの増殖に必須の酵素を有しており、エンシトレルビルは3CLプロテアーゼを選択的に阻害することで、SARS-CoV-2の増殖を抑制します。オミクロン株流行期に、重症化リスク因子の有無やワクチン接種の有無にかかわらず幅広い軽症/中等症患者を対象に実施した第2/3相臨床試験のPhase 3 partにおいて、オミクロン株に特徴的なCOVID-19の5症状に対する改善効果(主要評価項目)および抗ウイルス効果(主要な副次評価項目)が確認されています3。グローバルにおいては、入院を伴わないSARS-CoV-2感染患者を対象としたグローバル第3相臨床試験(SCORPIO-HR試験)が進行中です。また、入院を伴うSARS-CoV-2感染患者を対象としたグローバル第3相臨床試験(STRIVE試験)の開始を近く予定しており、感染患者の同居家族を対象とした発症予防試験、12歳未満の小児対象試験についても準備中です。
参考:
- プレスリリース:2022年7月4日
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬S-217622の新薬承認申請に向けた資料の提出開始について - プレスリリース:2022年11月23日
塩野義製薬株式会社による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬「ゾコーバⓇ錠125mg」の緊急承認制度に基づく日本における製造販売承認取得について - プレスリリース:2022年9月29日
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬エンシトレルビル フマル酸(S-217622)の 第2/3相臨床試験 Phase 3 partにおける良好な結果について(速報)
[お問合せ先]
平安塩野義ウェブサイト お問い合わせフォーム: info@pingan-shionogi.com